甲州2020とJAPAN SELECT甲州のちがいは?
2021.04.04
シャトージュンで1番の人気を誇る甲州ワイン。
しかし、甲州ぶどうを使ったワインが何種類もありますね。
どれを買えばいいのか悩んでしまう方に、造られ方の違い、味の違いを徹底的に解明します!
(香りや味の感じ方はワイン初心者である私の主観ですのでご了承ください。)
甲州2020
2019年に開催されたG20大阪サミット2019の首脳夕食会でも振舞われ、「日本ワイナリーアワード」「香港和酒大賞」など数々の賞を受賞した、シャトージュンを代表するワイン。
甲州2019は先月終売し、甲州2020が新しくリリース!
果実を連想させる甘味をキレよい酸味が下支えする奥行きのある味わい。
甲州2019よりも甘くて美味しいとの声も!
【JAPAN SELECT】甲州
こちらも甲州ぶどうを使用したワインです。
酸味と旨みのバランスがよく、飾り気のないシンプルな味わいが特徴です。
テーブルワインと呼ばれ、料理に合わせやすくどんなシチュエーションにもマッチするワインです。
さっそく2種類のワインの違いを見ていきたいと思います!
ぶどうについて
ぶどうはどちらも山梨県産甲州ぶどう100%です。
ですが、甲州2020は主に甲州市勝沼のぶどうを使用しています。
甲府盆地という地形から、勝沼のぶどうは渋みなどの味わいがあるためです。
JAPAN SELECT甲州は甲府やその他の地区のぶどうも使用しており、柑橘系の香りが出やすいのが特徴です。
ぶどうの生産時期について
シャトージュンの品質管理体制では、樽熟成するワイン以外は醸造後に順次瓶詰めされるので、年度表記がないワインでも単一年度になっていることがほとんどです。そのため、甲州2020もJAPAN SELECT甲州も2020年のぶどうを使用しています。
ちなみに、ヴィンテージワインの定義として、当該年度のぶどうを75%以上使用した場合に年号の表示ができるのですが、甲州2020は2020年に収穫されたぶどうを100%使用しています!
製法について
2種類のワインには製法に違いはありません。ですが、シャトージュンの製法のこだわりを見ていきましょう。
まず9月上旬~10月中旬まででぶどうをすべて手摘みで収穫します。
収穫した翌日には除梗機(じょこうき)でぶどうの軸を取り除き、果粒だけにしたらプレス機で段階的に圧力をかけてジュースを搾り出します。
ワインにしたときに苦みや雑味が出ないように、慎重に果実の状態を見ながら行います。
その後、ステンレスタンクで2,3週間かけて品質特性に合わせて温度をコントロールしながらアルコール発酵(熟成)をします。
発酵が終わったワインは、11月~3月くらいまでで沈殿した澱(おり)と分離させるためろ過(澱引き作業)を1~2回行います。
そして3月に、液面に輝きを出すため残った酵母により味わいが変化してしまわないように、さらにフィルターでろ過をして瓶詰めをします。
瓶詰めで崩れてしまった味わいのバランスを元の状態に戻すため6週間蔵の中で休ませてから出荷されます。
外観
色はさほど違いはないように見えますが少し甲州のほうが黄色く、JAPAN SELECT甲州のほうが透明に近いです。グラスを回して硬さ(サラサラかドロドロか)を見てみるとするとグラスの表面に付いたワインの液体が下りてくるスピードがJAPAN SELECT甲州のほうが少し早いです。
画像は甲州2020ですが、グラスに薄~く残ったものがゆっくり下りてきます。
香りについて
JAPAN SELECT甲州は柑橘系のさわやかな香りがさらっと香ります。甲州2020はふわっとしたボリューム感のある濃厚芳醇な香りが鼻の奥まで届きます。
味について
JAPAN SELECT甲州は、ほど良い酸味があり、するするっと飲めちゃいます。ジュースとは言いすぎですが、飲みやすいので2,3杯続けて飲むならこちらがいいなと思いました!
甲州2020は、口あたりがまろやかで甘さがあります。
苦みの余韻もこちらのほうが長く、お酒感をしっかり感じるので1杯をゆっくりと何度も一口目を味わいながら飲みたいです!
まとめ
作られるまでの違いはぶどうの産地のみの違いです。ですが、味わいに違いがあり、そしてどちらも違った美味しさがあります。
個人的には、お酒を普段あまり飲まないという方にはJAPAN SELECT甲州、お酒好きな方には甲州2020をおすすめしたいなと思いました!
また、ワインは2日目に違った味わいになるということもあるので、2日目のほうが好みに近づいたりしますので、頑張って1日で飲み切らずに2日目を楽しむのもおすすめです。
また、甲州ワインに合うレシピを紹介したページもございますので、そちらもぜひご覧になってくださいませ。