私と季節を、ちょうどよく、つなぐ。心地よさをつくる衣替えのポイント
2023.03.14
「何となく」で済ませることも多い、衣替え。
少していねいにしてみると、新しい季節をもっと心地よく過ごせます。
衣替えをめんどくさいと感じてしまうのは、タイミングが難しいせいかもしれません。
特に冬〜春は、暖かくなったと思っても、急に寒くなることが多い時期です。
「この間しまったコート、やっぱり着たい!」
と思ったことがある方も多いはず。
衣替え、いつやるのが正解なのでしょうか?
答えの一つは
「次のシーズンの服が必要と感じるタイミング」。
冬〜春なら暖かくなり始め、
「少し薄手の服が必要だな」
と温度変化がきっかけになったり、
「桜が咲いたから、春っぽい色が着たいな」
という気分がきっかけになることもあるでしょう。
「自分のタイミング」を見逃さず、衣替えをスタートすると、季節の変わり目を気持ちよく過ごせます。
もう一つの答えは、
「一気にやらない」こと。
クローゼットをひっくり返して、一気に入れ替えようとすると、
気合いが必要だし、労力もかかる。ハードルも高くなってしまいます。
だから、衣替えは「少しずつ」が正解。
ニットなら、厚手で「いかにも冬!」というものから、
ちょっと薄手、でもアウターを羽織れば寒くても大丈夫、というものもありますよね。
「これはもう春先にはふさわしくないな」と思うものからしまいます。
クリーニングに出すのも、「もう絶対、次のシーズンまで使わない」タイミングで。
徐々に春仕様のクローゼットにシフトしましょう。
お洋服の裏側に縫い付けてある、洗濯表示。存在は知っているけれど、よくわからないでお洗濯している・・・という方もいらっしゃるかもしれません。
この表示は、お洋服の作り手が
「長く着てもらうためにはこの扱いがベスト」
と思う方法を図示してくれているもの。しっかりチェックしましょう。
主な表示の意味はこちら。なお、×印はその取り扱い方法を禁止する意味です。
素材によっては取り扱いがとても難しく、家庭での洗濯は避けたほうが良いものがあります。
冬物素材で代表的なものをあげておきます。
・カシミヤ
滑らかな触り心地は、天然の油脂が含まれているから。おうちで洗えるという情報も見かけますが、この油脂が流れ落ちてしまうリスクがあります。かなりの確率で失敗するので避けたほうが無難です。
・皮革製品・リアルファー
こちらも、含まれる油分が大事な素材。水を含んで乾いていく段階で、縮んだり色合いが変わり、見た目が損なわれることもあります。
専用の「加脂剤」を使って自宅で手入れをする方法もありますが、年に何回も使わない専用品を買うのももったいない。プロにお願いするのが無難です。
衣替えで、もっと心地よく
衣替えは、自分と季節をつなぐ行事。
迎える季節の準備をすることは、四季の豊かさを感じる気持ちを育ててくれます。
また、お洋服のことを考えながらお手入れをしてみると、服への愛着が今まで以上に湧いてくるのではないでしょうか。
ちょっとていねいな衣替えで、もっと季節を心地よく楽しみましょう。
松尾千尋
ライター、整理収納アドバイザー。捨てるのが苦手で「詰め込み部屋」だったが、27平米での二人暮らしをきっかけにモノを減らし始め、「人生がモヤモヤするのは、モノゴトを詰め込んでいるせい」と気づく。証券アナリストとして勤務していたが、片付けを主軸に好きなことで生きよう!とキャリア転換。2023年からフリーランスとして、整理収納アドバイザー、暮らし•金融ジャンルのライターして活動中。
instagram:
@mer_chip310
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