スペシャルな別注アイテム誕生。 キャンバーのヘビーオンスTを、気鋭の4ブランドがリデザイン。
2021.06.02
アダム エ ロペがこれまで別注を重ねてきた名品、キャンバーのヘビーオンスT。
今回は「PHEENY」「Allege.」「JANE SMITH」「VIOLETTROOM」と、気鋭のブランドのデザイナー達が『今自分が本当に着たい服』をじっくりと考えて新しいデザインに落とし込んでいます。染色からプリントにカッティングと、大胆なリデザインによって各ブランドらしさを堪能できるスペシャルなウェアに仕上がっているので、見逃せません。
そんな特別な想いが込められた一枚について、各デザイナーに、インスピレーションと着こなし術を教えていただきました。
[Allege. × ADAM ET ROPÉ]
Designer:Ryo Yamaguchi
日常生活に馴染むベーシックかつモダンなアイテムが人気を集めるアレッジ。今回のコラボ企画では、架空のノベルティTシャツがコンセプトです。アダム エ ロペとのコラボレーションとしてフランスをイメージした2型のTシャツをデザインしてくれました。 [Q1]タイポグラフィやデザインに込めた意味を教えてください。
「ブルーのタイポグラフィTシャツは、“古き良きパリのブーランジェリー”をイメージしながらその架空のお店のためのノベルティTシャツとして。もう一方は“パリの回顧展のためにアーティストが制作したTシャツ”をイメージしてデザインしました。USメイドのキャンバーのボディに、フランス語が載っているというアンバランスさを楽しんでいただけたら。ボディからポケットを外してワンウォッシュし、染み込みプリントを施したことでヴィンテージ感も出しています」。[Q2]この夏、おすすめの着こなしとは?
「大きめなインパクトのあるプリントを生かすため、ゆったりとメンズライクに着て頂けると嬉しいです。ワイドなボトムスと合わせたり、キャミワンピースのインナー、ワンピースの上から着るなどリラックス感のあるスタイリングにとり入れてみて下さい。ユニセックスなデザインになっているので、男女ともにおすすめです」。Ryo Yamaguchi
1982年福島県生まれ。2011春夏ブランドスタート。2013年代々木上原のビストロMAISON CINQUANTECINQと共同プリジェクトレーベル「オリヴィエ(Olivier)」をスタートし、パリ在住のフォトグラファーOla Rindalによる「日常」と「食」をテーマとしたコンセプトブックスを刊行。
2014年からはAllege.FEMMEを展開。
2021年春夏よりErnie Paloをスタート。
[JANE SMITH × ADAM ET ROPÉ]
Designer:和井田 多佳
2014年にスタートしたジェーン スミス。架空の左利きの女性、ジェーンスミスに向けた洋服をコンセプトに、ヴィンテージ、ワーク、ミリタリーディテール、素材、縫製を継承しながら現代的なシルエットやデザインを取り入れたウェアを創るブランド。コラボ企画では、ベースとなるキャンバーのTシャツの良さを活かしながら、フォルムやカッティングによって、スタイリッシュさを表現。 [Q1]パターンメイキングのこだわりを教えてください。
「すでに完成された名品であるキャンバーポケットTシャツを、いかにリメイクして新しい価値観を加えるかという点には苦労しました。ノースリーブTシャツは、バックのヨークとステッチでメリハリを出し、裾口にはヒップが綺麗に見えるようダーツを入れています。VネックTシャツはメンズアイテムを女性らしくするため深めのVネックにし、着丈も短くカット。ゆるりと着られるサイジングと立体的なシルエットにもこだわっています」。[Q2]この夏、おすすめの着こなしとは?
「両アイテム共ハリのある生地感なので、シルクタッチの柔らかい素材のリラックスパンツなど合わせて着て欲しい。今年ならピンクやライムなどのカラーものを合わせて着るのもおすすめです。また、アームホールが広めでレイヤードしやすいので、インナーにカラーのタンクトップやブラトップを、ボトムにもカラーものを持ってきて、色✖️色のコーディネートを楽しんでも素敵だと思います」。和井田 多佳
セレクトショップでバイヤーや商品企画などを経て、2014年秋冬シーズンより、夫と共にブランド「JANE SMITH」をスタート。ブランドデザインを手がけながら、企業のブランド立ち上げ、ディレクションなど、多岐にわたり活動。[PHEENY × ADAM ET ROPÉ]
Designer:秋元 舞子
デザイナー秋元舞子が2011年にスタートしたブランド、フィーニー。女性らしさを引き立てるシンプルなデザインが、ファッション感度の高い女性から多くの支持を集めています。今回のコラボ企画では、多様な造形分野に影響を与えたドイツの美術学校「バウハウス」のデザインをテーマに、大胆なグラフィックプリントを施したTシャツがデザイナー秋元氏から届きました。 [Q1]グラフィカルでモダンなデザインの意図とは?
「バウハウスのデザインにインスピレーションを受けてTシャツに落とし込みました。カラフルなコラージュデザインのプリントTはドイツの建築や風景写真をモチーフに、ブランド名を表す “P N Y”の形にコラージュしたもの。遠い異国を思わせるようなノスタルジックなプリントに仕上げています。赤と青のカラーが目を惹くプリントTは、曲線と直線のコンポジションが特徴的なオリジナルフォントで、"P"の文字を載せています。ドイツ建築からインスピレーションを得た配色でプリントしました」。[Q2]この夏、おすすめの着こなしとは?
「メンズのTシャツを大胆にカットしており、広い身幅と短い着丈が特徴的なシルエットに仕上げています。コンパクトな丈感を生かすためにハイウエストデニムと合わせるのがおすすめ。また、バックプリントのグラフィックを際立たせるために、ホワイトデニムと合わせても可愛いように思います」。秋元 舞子
文化服装学院技術専攻卒業。株式会社ミスターハリウッドにて、パタンナーとして勤務。
2012/SS よりPHEENY スタート。
メンズパターンナーとしての経験から、意味のあるパターンや仕立てに重点をおいている。 PHEENY ではシンプルな服が引き出す女性らしさ、袖を通した時の力の抜け感を重視。 ワードローブに長く加えられるような服作りを目指す。
[VIOLETTEROOM × ADAM ET ROPÉ]
Designer:ハマノ マリ
バイオレットルームというブランド名は「休憩室」が由来。世界各国から集めた生地やボタンなどを使用し、その名の通り日常を緩やかに過ごせるようなリラックス感のある洋服を作るブランドです。今回のコラボ企画では、メンズTシャツに大胆なカッティングを施し、女性らしいディティールを加えた2型を提案してくれました。 [Q1]大胆なカッティングの意図とは?
「もともとのTシャツがコットン100%のメンズライクな素材だったので、女性らしさを入れることでカジュアルなシーンだけでなくオンとオフともに対応できる服にしたいと考えました。レースTシャツは、繊細なレースを前面にV字に配することで、女性らしい透け感のあるデザインに仕上げています。バックオープンTシャツは、一見、普通なようで、背中がオープンになっていることでヘルシーな女性らしさが顔を出すデザインです」。[Q2]この夏、おすすめの着こなしとは?
「レースTシャツはチノパンやスラックス、ロングスカートなどトラッド感のあるボトムスに合わせると素敵です。インナーの色を変えることで、幅広い着こなしが楽しめます。バックオープンTシャツはまとめたヘアとサングラスを合わせて、さらっとデニムやショーツにインして着るのがおすすめです。インする時には背後にボリュームが出るよう調整して、ふんわりしたシルエットにするのがポイント」。ハマノ マリ
文化服装学院メンズデザイン学科卒業。神奈川県出身。
企業に6年勤務のち、フリーのデザイナーとなり2009年VIOLETTE ROOM始動。 思春期に古着の影響を受けたことからデザインはヴィンテージに影響を受ける。 近年は東京/パリで年2回展示会を行う。
▼全ラインアップ
PHOTOGRAPHER:YOSUKE EJIMA
HAIR & MAKE:EMI IJIMA
WRITER:TAKAKO NAGAI
WRITER ASSISTANT:TOMOKA MORIKI