Richard Davis/リチャード・デイヴィス MUFC ROTTERDAM 91

写真家Richard Davis(リチャード・デイヴィス)により、1991年5月に行われたウィナーズカップ決勝でバルセロナと対戦したマンチェスターユナイテッドのファンがロッテルダムでパーティーに興じる様子を捉えた写真集。80年代後半にマッドチェスター全盛の時代の音楽シーン真っただ中にいたRichardは、バンドやライブ、アーティスト、レイヴ会場などを撮影していた。その音楽シーンに影響されたと思しきフットボールファンたちを撮影することは、Richardにとってピッタリで必然であったともいえる。当初はリバプール、エバートン、オールダムなどのファンを取材し、北西部全般のサッカーファンの変化に焦点を当てていたが、最終的にはマンチェスターユナイテッドとバルセロナの試合を観戦するためにロッテルダムまで旅をし、今作の写真撮影に臨んだ。1985年のヘイゼルスタジアムの惨事でクラブの出場が禁止されて以来、メディアはおそらくこのカップはバルサ、フェイエノールト、マンUのファンによるけんかや暴動が起きるのではないかと予想していた。しかし実際はそうではなく、音楽シーンに影響を受けたこの新しい世代のファンたちはダンスやパーティー、そして楽しみを求めており、彼のこの写真たちが物語るように試合に臨む際にも同じように楽しい時間を求めたのだ。そんな時代の移り変わりとフットボールファンの変化、その一瞬を切り取ったアーカイブ作品集である。

出版社:Cafe Royal Books
タイプ:ソフトカバー
ページ数:24ページ

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